親知らずについて

 

■ 親知らずとは

 

・一般的には、20才前後にお口の一番奥に生えてくる永久歯のことです。顔の真ん中から数えて8番目の歯のことで、正式には「第三大臼歯」または「智歯」と言われて、全部で上下左右合計4本あります。

 

・場合によって、親知らずが元々ない方や、4本すべてが揃っていない方もいらっしゃいます。

 

 

■親知らずの主なトラブル

 

一番奥に生えてくる永久歯なので生える場所が十分なかったり、少し斜めに生えることがあるので、さまざまなトラブルが起きることがあります。

 

智歯周囲炎: 歯が完全に生えることが出来ず、歯肉が一部被さったままになっている場合は、ブラッシングが難しく細菌が繁殖しやすくなります。そうすると周囲の歯肉に炎症を引き起こして、痛みや腫れが出ることがあります。悪化すると顎の周囲まで腫れたり、お口が開きにくくなったりすることがあります。

 

虫歯や歯周病と手前の歯への影響:一番奥で歯ブラシが届きにくいため、虫歯や歯周病になりやすい環境です。また、斜めに生えていると、手前にある歯(第二大臼歯)の歯根に吸収が起きたり、虫歯になってしまうことがあります。

 

嚢胞(のうほう)の形成:顎の骨の中に埋まったままの親知らずの周囲に、袋状の病変ができることが稀にあります。

 

 

■抜歯が望ましい場合

 

・十分にブラッシングが出来ないため、歯肉の腫れや痛みを繰り返している。

 

・親知らずが虫歯や歯周病になっている、またはその手前の歯が虫歯や歯周病になっている。

 

・嚢胞ができているなど、顎の骨の中で他の病気の原因になっている。

 

 

■抜歯が必要ない場合

 

・上下の親知らずが、比較的まっすぐに生えて咬み合っている。

 

・しっかりブラッシングが出来ていて、虫歯や歯周病がない。

 

・骨の中に完全に埋まっていて、周囲の歯や組織に問題を引き起こしていない。

 

・健康な状態で残しておくことができれば、他の歯を失った時にブリッジや入れ歯の支えとして利用できたり、歯を失ったところに親知らずを移植することができる。

 

 

■親知らずの抜歯について

 

・比較的まっすぐ生えている場合は通常の抜歯処置を行います。

 

・斜めに生えている場合や骨に埋まっている場合などは、歯肉の切開や周囲の骨の切削をしたり、歯を分割して抜歯する手術が必要になることがあります。

 

・術後には腫れや痛みなどが数日から1週間程度続くことが一般的です。

 

・下顎の抜歯では、親知らずの歯根が骨の中を通っている神経や血管が近くにある場合は、下唇や舌に麻痺などが起こることがあります。

 

・上顎の抜歯では、上顎洞という鼻に通じる空洞に穿孔すると、鼻から水や空気が漏れたり、上顎洞に炎症が起こることがあります。

 

・上記のように抜歯が困難な場合は、口腔外科に抜歯を依頼することがあります。

 

 

■ 今後の対応について

 

・親知らずの生え方やの周りの組織との関連は、患者さん一人ひとりでそれぞれ異なります。歯科医院でレントゲン線検査などを受け、ご自身の親知らずの状態をしっかり確認して、今後どうすれば良いか歯科医師に相談しましょう。